含み損とは?投資をしていると必ず直面する含み損の対処法

含み損…。投資家の大きな悩みです。含み損を全く持たずに投資をすることはできません。どんな投資家でも必ず含み損の経験があります。

含み損を抱えていると精神的にも良くないので日常生活に影響を与えてしまいます。

ここまで当たり前のように含み損という言葉を使って来ましたが、この記事では”含み損とは何か?”についてからしっかり説明するので安心してください。

むしろ言葉の意味が分からないからといってこの記事を飛ばすことはやめて下さい。含み損はすべての投資家に関係するからです。もしあなたが投資をしていなくても今後投資をする可能性があるのであれば是非含み損についてはしっかり理解するようにしてください。

この記事を読むことによって含み損についてしっかり理解することができますので是非最後までお付き合いお願いします。

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含み損とは

この章では、そもそも含み損とは何かについて説明をします。含み損とは、損失を確定させていないことをいいます。損失を抱えている状態といってもよいでしょう。

では具体的に説明をします。例えば株価10,000円で10株、株式を購入したとします。その後、株価は下がってしまい、株価は8,000円になってしまいました。この時点での評価額派8,000円×10株で80,000円になります。株価10,000円で10株購入をしているので購入するのに10万円使ったことになります。

つまり、株価が8,000円まで下がってしまうと評価額はマイナス2万円ということになります。この状態のことを含み損といいます。

逆に含み益とは、株価10,000円で10株、株式を購入し、その後、株価は上昇し、株価は12,000円になりました。この時点での評価額派12,000円×10株で120,000円になります。つまり20,000円のプラスになっている状態です。このように利益が出ている状態を含み益といいます。

注意が必要なのはあくまで含み益・含み損は利益や損失を確定していない状態のことをいいます。利益や損失は確定しないと実現しないので注意してください。

ではこの含み損ですが、含み損が出てしまった時はどのように対処すれば良いのでしょうか?

含み損が出てしまった時の対処法


含み損が出てしまった時の対処法は含み損が出ている状況によって異なります。含み損の出ている状況は大きく分けて3つに分けることができます。この章では分かりやすく説明するために株式投資の例をとって説明をします。

一時的な調整の場合

株価は右肩上がりで上昇しても一時的に下落することはよくあることです。例え業績が良くても株は下がります。

なぜ業績が良くても株価は下落してしまうかというと、利益確定の売りが入るからです。株価が上昇すると含み益を抱えている人が多くなります。

含み益を持っている人が多くなると、当然ですが売却する人が増えます。利益を確定させたいからです。株が売られると当然ですが株価は下がります。

しかし業績などが良い場合は一時的に株式を売却する人が増えても、少し経てばまた買う人が出てきます。買う人が増えればまた株価は上がるのでこのような株価の下落のことを調整といいます。

株価の調整の場合はむしろ、株価は安くなっているので買うチャンスになります。株価の調整かどうかを見極めるには企業の業績を見ることが一番です。株価は長期的に見れば業績が良いと上昇していくので業績が良いのに株価が下がっている時は、含み損を抱えていても耐えるようにしましょう。

どこかのタイミングでまた株価は上昇する可能性が高いので慌てて売却して損を確定させる必要はないのです。

業績が下降している場合

業績が下降していたりネガティブな情報が出ている会社の株を持っていて株価が下がっている場合は、含み損を抱えても売却をするようにしましょう。

業績が下降していても、一時的に株価が上昇することはよくあります。何故なら機関投資家などが短期で利益を上げるために、その株を買っている可能性があるからです。しかし、このような状況の場合は、一時的に株価が上昇してもまたすぐに下落することが多いです。機関投資家などの大口投資家は利益が出たらすぐに売却をするからです。

よって業績の悪化や非常にネガティブなニュースが出た会社の株を持っている場合は、含み損を抱えていても売却したほうが無難です。

損切りをしたくない気持ちは分かりますが、傷口を平げないためにもスパっと売却することが必要なのです。

金融危機などによって相場全体が大きく下落している場合

リーマンショックなどの金融危機が起こった場合は例え大きな含み損を抱えていてもすぐに売却をするようにしましょう。例え業績の良い株を持っていても売却をするのが無難です。

何故なら金融危機が起こるとその後、業績が下がる可能性が高いからです。

もし、どうしても保有していたい場合は、10年単位で考える必要があります。10年くらい塩漬けにすることができれば、株価の上昇を期待して含み損を抱えたままもつのもありですが、それ以外のケースではすぐに売却をするようにしましょう。

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投資スタイル別の含み損の対処法

先ほどは、業績や景気動向別の含み損の対処法について説明をしました。この章ではトレードスタイル別の含み損の対処法について説明をします。

配当や株主優待狙いの場合

配当金や株主優待目当てで投資をしている場合は、多少含み損を抱えていても確定させずに保有し続けるのが一般的です。

株価は長い目(10年、20年単位)でみると、上がったり下がったりします。長期で保有すれば保有している間、配当や株主優待をもらい続けることができます。

配当や株主優待は一回当たりは少なくても何度ももらうことによって大きな塊になります。

このように配当や株主優待目当てで投資すれば長く塩漬けしておくほうが良いでしょう。

但しこの場合は、保有している株式が安定していることが絶対条件になります。新興企業など倒産する可能性が高い会社の株を持っている場合は、いくら配当や株主優待目当てで投資をしていても売却するようにしましょう。

短期目線で投資をしている場合

短期目線で投資をしている場合は、損切りのラインをしっかり決めてそのラインを下回ったら躊躇なく売却するようにしましょう。

短期目線での投資の場合、ナンピンは自殺行為です。ナンピンとは、株式など相場の売買手法の一つで 株式を買った後に株価が下落した場合、下がった株価で株式を買い増しする手法のことをいいます。

ナンピンをすることによって1株あたりの平均取得価格を下げることができるのでその後株価が少し上がればが利益が出たり軽微な損失で売却することが可能になる手法です。

一見するとナンピンは良さそうな手法に見えますが短期投資の場合、短期間で株価などが戻ることはかなりまれです。ナンピンをすることによってより大きな損失を負ってしまう可能性があるので、短期投資の場合はナンピンは辞めておいた方が無難です。

損切りは資産運用にとって非常に重要

含み損と密接な関係があるのが損切りです。損切りという言葉は今までのところで何度か出てきましたが、改めて説明をします。

損切りとは含み損を確定させることをいいます。つまり損失を確定させることです。この損切りをしっかり行うことができなければ、資産運用で勝つことはできません。

ではなぜ損切りは重要なのでしょうか?損切りが重要な理由は主に2つあります。

損失がどんどん膨らんでしまう可能性がある

損切りを行わないと、損失はどんどん膨らんでしまうことが多いです。下落スピードは上昇のスピードの約4倍であるといわれています。

損切りをためらってしまうと、大きな損失を抱えてしまうことになります。特にFXや株式取引の信用取引の場合はより注意が必要です。

FXの場合は、ロスカットがありますし信用取引の場合も追証が発生して強制的に決済されてしまうことがあります。

強制決済になってしまうと、大きく損失を負ってしまうことになるので、致命傷を負う前に損切りをすることは非常に重要なのです。

塩漬けにしてしまうと資金効率が悪い

含み損を抱えたままにしておくことを塩漬けといいます。塩漬けにしておくと確かに損を確定することにはなりませんが、株価などが戻ってくるまで投資したお金を動かすことはできないのでそのお金を別の投資に回すことなどはできなくなってしまいます。

他の投資にお金を回せば損失を取り戻すことができるかもしれません。しかし、損切りをしないとこのような行動を取ることはできないのです。

損切り・利益確定をしっかり行うためにはルールを決める

含み損や含み益はあくまでも損失が出ている状況・利益が出ている状況に過ぎません。確定させなければ損失も利益も実現しません。

しかしこの損切り・利益確定は非常に難しいです。利益が出るとすぐに利益を取りたくなりますし損は確定させたくない気持ちが働くからです。

明確なルールを決めないと、含み益・含み損を実現させることはできないので、しっかりとした明確なルールを決めるようにしましょう。

ルール作りは非常に重要です。本当にどんな状況でも守れるルールを作成しなければいざそうなった時に実行することはできません。

それくらいルール作りは重要なのでしっかりと作るようにしてください。

まとめ

今回は、含み損について説明をしました。含み損はつらいものですが投資をしていると必ず直面する問題です。投資をする以上含み損は切っても切れないものです。

是非今回の記事を参考に含み損との付き合い方について理解していただければ幸いです。

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