老後の不安からiDeCo(個人型確定拠出年金)を始めようと思っている方も多いです。しかしiDeCoを始めるにあたり、どこの金融機関で申し込むべきか悩まれると思います。
iDeCoは1人1口座しか選べないため、金融機関選びは慎重に行いたいところです。そこで今回は、iDeCoを始めるならどこの金融機関がいいのか、様々な条件で比較しながら見ていきます。
これからiDeCoを始めようと思っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の目次
iDeCoオススメ金融機関を徹底比較
iDeCoは様々な金融機関で申し込むことができ、ここでは中でも特にオススメな金融機関を4つに絞り込んでみました。
金融機関名 | 加入時の手数料 | 口座管理手数料(月額) | 投資信託の本数 | 特徴 |
SBI証券 | 2,829円 | 171円 | セレクトプラン:36本 オリジナルプラン:37本 |
初心者にはありがたいロボアドバイザーがある |
楽天証券 | 2,829円 | 171円 | 31本 | Webセミナーが豊富 |
マネックス証券 | 2,829円 | 171円 | 26本 | 手数料の安い投資信託が多い |
イオン銀行 | 2,829円 | 171円 | 23本 | 低コストのバランス型の投資信託が多い |
iDeCoを始めるのであれば、手数料が安いネット証券やネット銀行がオススメです。ただしネット証券やネット銀行であればどこでもいいわけではなく、手数料の他、選べる投資信託の数、サポート体制など様々な視点から見ておくといいでしょう。
SBI証券
参考:SBI証券公式ホームページより
SBI証券はネット証券最大手ということもあり、圧倒的な投資信託の本数を誇ります。プランは2つあり、特に2018年に導入した「低コスト」と「多様性」にこだわったセレクトプランは初心者にもオススメです。
iDeCo以外にもつみたてNISAの取り扱い投資信託の数も豊富で、初めて証券口座を開設するならSBI証券がオススメです。
楽天証券
参考:楽天証券公式ホームページより
楽天証券もネット証券の中でも人気がある証券会社です。手数料も安く、選べる投資信託も豊富です。特に信託報酬の安い投資信託が多くあり、「とにかく低コストで運用したい」という人にはピッタリな証券会社といえます。
また楽天ポイントユーザーの方には、楽天証券を利用することでポイントを最大限に活用することが可能です。iDeCoでは楽天ポイントが得られませんが、つみたてNISAを行う場合は、積み立てた金額に応じて楽天ポイントを獲得することができます。
マネックス証券
参考:マネックス証券公式ホームページより
マネックス証券は、投資信託の本数こそ多くはありませんが、低コストの投資信託を多く揃えていることが特徴です。
またiDeCo専用ロボアドバイザーがあり、自分に合った最適なポートフォリオを提案してくれます。投資経験がない人にとっては、大変ありがたいサービスといえるでしょう。
イオン銀行
参考:イオン銀行公式ホームページより
イオン銀行もマネックス証券同様に、低コストの投資信託を多く揃えていることが特徴です。またWebからの申込みだけでなく、全国のイオン銀行の店舗で365日いつでも相談でき、口座開設の方法など丁寧に教えてもらえます。
イオン銀行の店舗は、全国のイオンのショッピングモールを中心に展開しているため、買い物帰りにでも寄ることができます。Webでの申込みが不安な方でも対面でサポートしてくれるため安心材料となることでしょう。
それでは以下で、iDeCoの金融機関選びのポイントを細かく見ていきましょう。
iDeCoの金融機関選びのポイント
iDeCoの金融機関選びには、以下の3つのポイントに注目しましょう。
iDeCoの金融機関選びの3つのポイント
- 運用にかかる手数料
- 投資信託の本数
- サポート体制
それでは以下で詳しく見ていきます。
iDeCoは運用期間中に常に手数料が発生する
iDeCoの運用に関する手数料は、加入時と運用時に必ず発生します。加入時の手数料は金融機関によってあまり差はありませんが、運用時に関しては金融機関によって大きく異なるのです。
特に運用時にかかる「口座管理手数料」については、運用期間中は毎月手数料がかかるため、なるべく安く抑えることが運用で上手くいくコツといえます。口座管理手数料が一番安い金融機関で月額171円です。
ところが地方銀行などの場合は、同じ口座管理手数料でも600円以上かかるところもあり、ネット証券やネット銀行などの手数料が安い金融機関と比較すると、毎月400円以上も手数料が異なってきます。
全く同じような投資信託で運用していたとしても、手数料の違いで将来受け取れる年金の額が異なるのはもったいないです。そのため、iDeCoの金融機関選びはまず、口座管理手数料が安い金融機関に絞って見てみましょう。
投資信託の本数
iDeCoは主に投資信託で運用していきますが、選べる本数が金融機関によって異なります。投資信託の本数が少ない方が選びやすい、という声もありますが長期に渡って運用していくためには、なるべく自分に合った投資信託を選びたいところです。
また投資信託にも、先述の加入時の手数料と口座管理手数料とは別に、信託報酬などの運用コストが発生します。信託報酬についても投資信託によって異なり、なるべく安いものを選ぶ方がいいでしょう。
投資信託の取り扱い本数が多ければ、信託報酬の安い投資信託がある可能性も高いです。投資信託の取り扱い本数については、口座開設前でも証券会社などのHPで確認できるため、よく確認しておくといいでしょう。
いざという時のサポート体制もチェック
iDeCoは申込みの際の手続きが複雑でわかりにくいことも多いです。記入しなければならない資料、勤務先に提出し記入してもらわなければならない箇所などがあり、自分に該当する箇所はどこなのか、などわからないことがいくつも出てくる可能性があります。
このような時に頼りになるのが、金融機関のサポート体制です。電話でのサポートはもちろん、店舗などで対面で対応してくれるところもあります。金融機関によっては土日でも対応してくれるところもあるため、いざという時のためにも、どのようなサポート体制なのかはチェックしておきたいところです。
またサポート体制以外にも、ポイントなどの特典が用意されている場合もあります。iDeCoの金融機関選びは、口座管理手数料や投資信託の本数に目がいきがちですが、このようなサポート体制や特典についてもよく確認しておきましょう。
別の金融機関でiDeCoを運用していても乗り換えは可能
さてここまでiDeCoの金融機関選びについて説明してきましたが、「すでにiDeCoをやっており、金融機関を変えてみたい」と思った場合はどうすべきなのでしょうか?
実はこのような場合、iDeCoを運用する金融機関を変更することは可能です。iDeCoは1人1口座という決まりはありますが、一度開設したらずっとこの口座で運用しなければならないというルールはありません。
ではどのように金融機関を変更するのでしょうか?
まずiDeCoを運用する金融機関を変更する場合は、新しく乗り換える金融機関に資料請求を行いましょう。そして「加入者運営管理機関変更届」という書類を提出するだけで完了します。なお現在運用している金融機関で手続きを行う必要はありません。
ただしiDeCoを運用する金融機関を変更するには注意点があります。それは口座の変更の際に手数料がかかるのと、現在運用している投資信託などは全て売却する必要があるのです。もし現在、相場が悪く損失が出ている場合でも売却しなけれなりません。さらに投資信託で運用し、その投資信託に「信託財産留保額」が発生するものであれば、こちらを支払わなければなりません。
信託財産留保額とは、簡単にいえば投資信託を売却する際のペナルティみたいなもので、「投資信託を売却するのであれば、解約手数料として◯◯円頂きます」と投資信託を運用する運用会社などに支払う手数料です。
これらの注意点を踏まえても、長期的な目線で金融機関を変更した方がメリットがあると思えば口座の変更をしてみましょう。
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iDeCoは金融機関によって受け取る年金額が変わる
iDeCoはどこの金融機関で運用するかによって、将来受け取る年金額も変わってきます。
もちろん途中で金融機関を変更することもできますが、その際に手数料もかかるため、なるべく金融機関を変えずに運用したいところです。
手数料や投資信託の本数、サポート体制など、様々な視点からiDeCoを運用するかじっくりと検討していきましょう。
iDeCoについてさらに知識を深めたい方は、セミナーに参加してみましょう。ご自身の収入やライフプランに合ったiDeCoを選んで、将来に備えましょう。