ロボアドバイザーの運用実績や手数料を徹底比較

最近の資産運用に対するニーズの高まりを受けて、全自動型の投資サービスであるロボアドバイザーを提供する金融機関が増えてきました。せっかく投資をするのであれば、運用実績は良好なところを選びたいものです

しかしロボアドバイザーを選ぶ際は、運用実績以外にも比較すべきポイントがいくつかあります。

そこで今回はロボアドバイザーを初めて選ぶ方のために、様々な視点から徹底比較していこうと思います。

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ロボアドバイザーを徹底比較

AIが投資をするイメージ画像
まずは現在サービスを展開しているロボアドバイザーを比較するために、以下の3項目について確認していきます。

✅ 運用実績
✅ 最低投資金額
✅ 手数料

簡単な一覧表があるため、以下をご覧ください。

運用実績(年率) 最低投資金額 手数料
WealthNavi 4.4~6.45%(※1) 10万円 年1%
THEO+docomo 8.4%(※2) 1万円 年0.65~1%(※3)
楽ラップ 1.68~4.28%(※4) 1万円 0.715%(※5)
ON COMPASS 0.4~2.8%(※6) 1,000円 0.925%

(※1)元本100万円で毎月3万円の積立て、2016年1月~2020年9月30日の56ヶ月のデータを基に算出(全てドル建て)
(※2)2007年からのデータを元に、2019年5月現在、35歳、金融資産500万円のユーザー設定でシミュレーション
(※3)積立金額などに応じて変化する
(※4)2016年7月から1年間の騰落率を基に算出
(※5)成功報酬型は0.605%の固定報酬+運用益の5.5%の成功報酬
(※6)2005年12月を基準とした2020年5月末までの実績を基に算出

※全てのデータは公式HPより引用

WealthNavi
THEO+docomo
楽ラップ
ON COMPASS

注意点として、各サービスの運用実績のデータは算出期間や算出方法が全て異なることです。運用実績に関しては、単純比較は難しいと理解しましょう。

ただし全てにおいていえることは、ある程度の時間をかけて運用できればマイナスはなくなるということ。ロボアドバイザーは基本的に長期で運用していけば、しっかりと利益を出すことができるといえるでしょう。

一方で、最低投資金額や手数料に関して、基準はどこも同じであるため単純に比較は可能です。特に資金に余裕がない人にとって、最低投資金額は気になる点です。たとえばON COMPSは1,000円から始めることができますが、WealthNaviでは10万円の資金が必要となります。このような点はロボアドバイザーを比較する上で、重要なポイントとなります。

それでは各サービスについて、もう少し細かく見ていくことにします。

WealthNavi

WealthNaviサイト画面

ロボアドバイザー人気No.1といわれるのがWealthNaviです。預り資産と運用者数も共にNo.1を誇っています。資産運用に関する難しい知識は全く必要なく、6つの質問に答えて運用プランを自動で決定してくれます。その後、口座に入金するだけで運用が開始という流れです。

またネット証券大手のSBI証券と提携しており、WealthNavi for SBI証券のサービスを展開しています。こちらはWealthNaviをSBI証券の口座を保有している人向けにカスタマイズされたサービスです。様々な特典も用意されており、すでにSBI証券の口座をお持ちであれば、WealthNavi for SBI証券を利用してみても良いです。

ウェルスナビ公式サイトはこちらから

THEO+docomo

THEO+docomoサイト画面

THEO+docomoはロボアドバイザーサービスを提供する「お金のデザイン」と、NTTドコモが提携して誕生した資産運用サービスです。お金のデザインのロボアドバイザーサービスである「THEO(テオ)」が、NTTドコモと提携したことで、資産運用をしながらdポイントを貯めることや、dカードを利用したおつり投資を実現させました。

THEO+docomoもWealthNavi同様に、簡単な質問に答えるだけで運用が開始されるため、初めて資産運用をする方でも安心して利用することができます。また最低投資金額は1万円からと敷居が低いことも特徴です。dポイントユーザーであれば、ぜひ活用したいサービスです。

THEO+docomo公式サイトはこちらから

楽ラップ

楽ラップサイト画面楽ラップは楽天証券が提供するロボアドバイザーです。16個の質問に答えるだけで、基本資産配分が異なる5種類のコースに加え、株式への投資比率が最も低い運用コース以外には、「下落ショック軽減機能(TVT機能)」を付けて、計9つの運用コースから自分にピッタリの運用を選んでくれます。

また特徴的な点として、固定報酬型と成功報酬型の2つの手数料コースから選べることも挙げられます。固定報酬型は運用資産残高に0.715%かけたもの、成功報酬型は固定報酬0.605%に加え、運用益に対して5.5%の成功報酬が発生します。

なお楽ラップを利用している7割の方が、固定報酬型を選んでおり、最初は固定報酬型を選び、収益が出てくれば成功報酬型を選ぶとお得になる仕組みです。

楽ラップ公式サイトはこちらから

ON COMPASS

ON COMPASSサイト画面

ON COMPASSはマネックス証券の子会社である、マネックス・アセットマネジメントが運営するロボアドバイザーサービスです。ON COMPASSは下落相場の時に、高度な金融工学に基づいた独自の運用モデルで、下落幅の最小化を目指す分散投資を行い、リスクを極力避けたい人にはピッタリといえます。

また他のサービスと異なり、1,000円から積み立て投資ができるため、資金に余裕のない方でも始めやすくなっています。また積み立てた運用資金は、いつでも取り崩すこともできるため、初めての資産運用でも安心して取り組むことができます。

ON COMPASS公式サイトはこちらから

投資助言型のロボアドバイザー

実は上記の4つは全て「投資一任型」のロボアドバイザーといわれ、資産配分から運用まですべてを任せることが可能です。一方で「投資助言型」といわれるロボアドバイザーもあるため、以下で詳しく説明していきます。

投資助言型のロボアドバイザーとは、Web上で簡単な質問に回答し、診断結果が出ると自分に合った金融商品が提示されるまでは同じですが、この提案を受けて購入や中身の組み換えなどは、投資家自身が行います。

つまり「あなたに合った投資商品の組み合わせはこれですよ」と、アドバイスをもらうにとどまるということです。投資家自身で運用・管理を行わなければなりませんが、その分投資一任型に比べて手数料が安いことが特徴です。

また投資助言型のロボアドバイザーは、投資の非課税制度として人気のあるNISAが活用できます。先述の投資一任型では、NISAを活用することができませんが、投資助言型はあくまでアドバイスをもらうだけですので、NISAで取引してもNISA以外で取引してもどちらも自由に選べます。

なお投資助言型のロボアドバイザーとして、以下の3つのサービスがありますので、ぜひ参考にしてみてください。

投資助言型のロボアドバイザー
投信工房(松井証券)
SBIファンドロボ(SBI証券)
SMART FORIO(みずほ銀行)

ロボアドバイザーを選ぶ上で重要な2つのポイント

ロボアドバイザー投資
ここまで様々なロボアドバイザーを紹介してきましたが、これらを選ぶ上で重要なポイントが2つあるので、詳しく説明していきます。

運用コストが安いか

資産運用で忘れがちなことが、運用に関するコストについてです。預貯金や株式、債券などの購入では運用コストはかかりませんが、投資信託やロボアドバイザーなどは運用コストが発生するものがあります。

ロボアドバイザーは各社、運用コストもバラバラのため、しっかり比較しておきたいところ。ほとんどのロボアドバイザーでは、「運用資産に対して◯%」というような手数料を設定していますが、一部では成果報酬制度を設けているところもあります。

一概にどれがいい、とはいえませんが初めて取引するのであれば、なるべく手数料は安い方が良いです。なぜならば、手数料はロボアドバイザーを運用している間、常に発生するためです。長期で運用していくと、手数料が高いロボアドバイザーと安いロボアドバイザーでは、全く同じ運用実績であっても将来受け取る資産額が大きく変わってしまいます。

特にこだわりがなければ、まずは手数料が安いロボアドバイザーを選んでみましょう。

ポイントなど特典をチェック

各ロボアドバイザーは自社のサービスや提携元のサービスで、ポイントや特典が設けられていることがあります。たとえばWealthNaviであれば、資産評価額に応じてマイルや東急ポイント、小田急ポイントを貯めることが可能です。

他にもTHEO+docomoであれば、預かり資産に対してdポイントが、さらにドコモ回線を契約されていればポイントが1.5倍になります。また期間限定ではありましたが、2018年には楽ラップを始めると、運用した金額に楽天ポイントがもらえるキャンペーンもありました。

このように各社のポイントや特典によって、さらにお得になれるチャンスがあるのです。

手数料の安さも大事ですが、自分のライフスタイルに併せたポイントや特典などにも注目しましょう。

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ロボアドバイザーとNISAの違い

最後に違いがわかりにくいと言われる、ロボアドバイザーとNISAの違いについて説明していきます。2つの違いについてまとめた表があるので、以下をご覧ください。

ロボアドバイザー(投資一任型) NISA
最低投資金額 1,000円〜10万円 100円〜(投資信託による)
非課税枠 なし あり
運用方法 お任せ 自分で

なおNISAは一般NISAとつみたてNISAがあり、それぞれ年120万円と40万円の非課税枠が設けられています。この枠を超えてしまうと、課税されてしまうため、非課税枠を超えない運用をする必要があります。

一方でロボアドバイザーの場合、非課税枠はありませんが、利益を出せば常に税金が発生してしまいます。運用や管理については、全てお任せできるメリットはありますが、税制などの優遇がないことはNISAに比べてお得感が少ないといえます。

運用実績以上にポイ活でも成果を出すチャンス

ポイントがたまっている
ロボアドバイザーは運用成績よりも、手数料や最低投資金額、ポイントなどの特典で各サービス大きく異なります。確かに運用実績が気になるかもしれませんが、あくまで過去の実績であることをお忘れなく。今後も同じ実績が続くとは限りません

特に手数料に関しては、常に発生するコストのため、しっかりと比較した方がよいでしょう。

その他ポイントなどの特典に関しても、資産運用しながら上手くポイントを活用できれば、運用実績以上にお得なチャンスがあるかもしれません。

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