終身雇用は崩れ、年功序列の賃金体系が崩れている今、給料だけで生活をしていくことにはとても不安を感じます。
世の中はかつてないほど早く動いています。安定の象徴であった銀行も大きく変革の時を迎えています。
今後は銀行に限らず安定的とされていた業種も大きく変革するかもしれません。それも数十年後といったずっと先の話ではなく、数年単位で大きく変わる可能性があります。
激動の現代社会を生き抜いていくには給料以外の収入源を持つことが非常に重要になります。
給料以外の収入源にはいろいろなものがありますが、最も一般的なものが株式やFXなどの投資です。
うまく投資を行うことによって給料や年金以外の収入源を持つことが出来ます。しかしやみくもに株式投資やFXを行っても利益を出すことは出来ません。
株式投資やFXで勝つためには相場の状況を読む必要があります。相場の読み方には、テクニカル分析とファンダメンタルズ分析というものがあります。
今回は、テクニカル分析について詳しく説明します。
この記事の目次
まずファンダメンタルズ分析とは
テクニカル分析について説明する前に、代表的な相場を読む方法の1であるファンダメンタルズ分析について簡単に説明します。
ファンダメンタルズ分析とは、国や企業の経済状況を経済の基礎的な条件を分析をして今後の株価や為替の動きを予想することをいいます。
会社の業績やGDPなどを分析して相場状況を読む方法になるので長期的な分析手法になります。
テクニカル分析とは
テクニカル分析とは、チャートを分析して今後の値動きを読むことをいいます。
チャートとは過去の値動きを折れ線グラフで表示したものになります。このチャートを分析をして今後の値動きを読むのです。
株価や為替が動くのは、買いたい人と売りたい人がいるからです。チャートは、過去の市場参加者の心理を表しているものになります。
チャートを分析することによって、「こういうチャートの動きの時には、このように動く」という傾向が見えてきます。
テクニカル分析はチャートの過去の動きを分析して今後の値動きを予想するものになります。
それでは、テクニカル分析のメリット・デメリットについて説明します。
テクニカル分析のメリット
テクニカル分析のメリットは主に5つあります。
情報が正確である
テクニカル分析のメリットの1つ目は、情報が正確であることです。チャートは当然ですが、誰が見ても同じものになります。
人間の意思が絡むことのないチャートで値動きを予想することができることは大きなメリットです。
ファンダメンタルズ分析の場合は、経済指標の発表などにおいてほとんどの場合、アナリストなどの予想と実績を比較することになります。
つまりファンダメンタルズ分析は一見誰が見ても同じように見えても人間の意思が入っているものになります。
しかし、テクニカル分析の場合は過去のチャートを分析して今後の値動きを予想するものになります。分析対象であるチャートに人間の意思が入ることはありません。
正確な情報(チャート)を基にして今後の値動きを予想することができることはテクニカル分析の大きなメリットなのです。
視覚的に分析をすることが出来る
テクニカル分析のメリットの2つ目は、視覚的に今後の相場を予想することができることです。
チャートは折れ線グラフなので誰が見ても視覚的に分かりやすいものになります。相場のパターンを視覚的に分析することができることは大きなメリットです。
ファンダメンタルズ分析の場合は会社の業績や国のGDPなどを分析することになりますので相応の経済・金融の知識が必要になります。
つまりファンダメンタルズ分析の場合は、ファンダメンタルズ分析を行う前に相応の勉強が必要になります。
もちろん、テクニカル分析の場合も勉強は必要です。しかしチャートという視覚的なもので分析をすることができるので、経済・金融の知識があまりなくてもすぐに分析することが出来るのです。
リアルタイムで情報が入ってくる
テクニカル分析のメリットの3つ目は、リアルタイムで情報が入ってくることです。チャートは常に更新されています。
最新の情報で今後の株価や為替の動きを予想することができることはテクニカル分析の大きなメリットです。
もちろんファンダメンタルズ分析でも指標発表などは基本的にリアルタイムで知ることは出来ます。
しかし指標発表前に、必ず指標の結果を知っている人がいます。事前に情報が一部の人に漏れていることも決して否定することは出来ません。
ファンダメンタルズ分析は長期の相場予想には有効ですが、短期の相場予想にはこのような理由から向かないのです。
しかしテクニカル分析で利用するチャートはリアルタイムですべての人に平等に伝えられます。
平等な情報なもと瞬時の判断をすることによってテクニカル分析は短期予想も可能にしているのです。
購入するタイミングや決済するタイミングを見つけやすい
テクニカル分析のメリットの4つ目は、テクニカル分析は購入するタイミングや決済するタイミングが見つけやすいことです。
チャートを分析することによって、明らかに平均的な動きと乖離している状況を見つけることが出来ます。
平均的な動きに線を引けば、一目瞭然で株や為替を購入するタイミング、決済するタイミングを見つけることが出来ます。
もちろんチャートはいつも一定の動きをするわけではないので注意が必要ですが、正確な過去の情報から現在のチャートの状況を分析することができるので、漠然と購入・決済するよりもテクニカル分析を行うことによって勝率を大きく上げることができるはずです。
テクニカル分析には様々な種類がある
テクニカル分析のメリットの5つ目は、テクニカル分析には様々な種類があることです。テクニカル分析は大きく分けて、トレンド系の指標を使ったテクニカル分析とオシレーター系の指標を使ったテクニカル分析に分けることが出来ます。
トレンド系の指標とは、今後の方向性やトレンドを掴むために使われる指標です。
トレンド系の指標はその名の通りトレンドを読む指標になるので順張り(現在上昇しているのであれば今後も上昇、下落しているのであれば今後も下落する。というように、今後の相場を読むこと。)の時に向いているテクニカル分析の手法になります。
代表的なトレンド系の指標は、
- 移動平均線
- ボリンジャーバンド
などがあります。
一方オシレーター系の指標とは、「買われすぎ」とか「売られすぎ」といった相場の強さなどを掴む為に使われる指標です。
代表的なオシレーター系の指標は、
- RSI
- MACD
- ストキャスティクス
などがあります。
このように一口にテクニカル分析といっても様々な種類の手法があるので、自分にあった方法を見つけることが出来ます。
具体的なテクニカル分析の種類についてはこちらで紹介しています。是非、テクニカル分析に興味が出てきた方は一読してみてください。
テクニカル分析で注意すべきこと
テクニカル分析はメリットの多い手法ですが当然デメリットもあります。テクニカル分析の注意するべき点は主に4つあります。
テクニカル分析通り今後相場が動くとは限らない
テクニカル分析のデメリットの1つ目は、分析通りに今後相場が動くとは限らないことです。
これは、ファンダメンタルズ分析にもいえることですが、あくまで分析なので今後予想どおりに相場が動くとは限らないのです。
しかし、漠然と売り買いをしているよりも今後の相場を予想できる確率が上がることは確かです。
あくまでテクニカル分析もファンダメンタルズ分析も100発100中相場を当てるものではなく相場の予想の確率を上げるものということを意識しておくことが重要です。
様々な手法があるのでどれが自分にあっているか分からない
テクニカル分析のデメリットの2つ目は、テクニカル分析には様々な手法があるのでどれが自分にあっているか分からないことです。
先ほど紹介したようにテクニカル分析には様々なやり方があります。自分にあったテクニカル分析の方法を見つけるためには、しっかりとテクニカル分析の方法について勉強することが必要になります。
テクニカル分析には難しい言葉がたくさん出てくるので食わず嫌いになってしまう人もいます。
しかしファンダメンタルズ分析に比べて視覚的にテクニカル分析は入ってくるので一度言葉や手法について慣れれば使いこなすことが出来ます。
テクニカル分析の具体的な方法について別記事でしっかり説明しますので、是非そちらを参考にして自分にあったテクニカル分析の手法を見つけてください。
重要な経済指標を見逃してしまうことがある
テクニカル分析のデメリットの3つ目は、重要な経済指標を見逃してしまう可能性があることです。
チャートの分析に神経を集中させるばかりに、重要な経済指標を忘れてしまうことは良くあります。
重要な経済発表の前後はテクニカル分析で対応することが出来ない動きをすることは良くあります。
テクニカル分析を行う時も最低限重要な経済指標については把握しておくことが重要です。
騙しの場合がある
テクニカル分析のデメリットの4つ目は、相場には騙しの動きがあることです。テクニカル分析の結果今後のこのように相場は動くと予想をしても、相場が騙しの動きをして逆方向に動くことは良くあることです。
相場にはだましの動きがあることを想定してテクニカル分析を行わないとテクニカル分析はうまくいきません。
テクニカル分析で相場の予想の確率を上げられる
今回はテクニカル分析について説明しました。株式投資やFXの勝率を上げるためには、今後の株価や為替の動きを予想することが極めて重要になります。
テクニカル分析を行うことによって今後の相場の予想の確率を上げることが出来ます。是非この記事を参考にテクニカル分析の理解が深まれば幸いです。