「インデックス投資」という用語をご存知でしょうか?投資ノウハウ系のYouTubeを見ていても、頻繁に出てくる用語です。
インデックス投資は、低リスクに運用できる手法なので、投資の初心者やリスク許容度が低い方でも始めやすく、人気がある投資方法です。
この記事では、インデックス投資とは何か、どんな商品があるのかを解説していきます。投資初心者にぜひ知ってもらいたい『つみたてNISA』を使ったお得な投資方法も解説しました。ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
インデックス投資とは?
インデックス投資とは、市場平均と同じくらいの運用成績を目指して投資する手法のことです。値動きも、市場平均と連動します。
例えば株式に投資する場合、日経平均株価やTOPIXに連動する値動きをします。これらの株価指数は、市場のあらゆる銘柄を平均化した指数なので、「市場の平均」と考えられるのです。
すなわちインデックス投資とは、平均的な成果を目指した投資方法です。平均より大きく得をすることは期待しにくいですが、平均より大きく損をする可能性も少ないです。ローリスク・ローリターンな投資方法と言えます。
インデックス投資の対義語アクティブ投資とは?
インデックス投資の対義語になるのが、アクティブ投資です。アクティブ投資は、インデックス投資の運用成果を上回ることを目標とする投資方法です。
インデックス投資は市場の平均並みを目指しますが、市場には大きな利益を出す銘柄も、大きな損失を出す銘柄もあります。インデックス投資ではこれらをひっくるめて投資するのですが、損失が出る銘柄を除けば、投資の収益性は良くなりますよね。
これをやろうとしているのがアクティブ投資です。つまり、儲かりそうな銘柄だけに投資をする方法です。
とはいえ、「儲かりそう」という予測が必ず当たるわけではありません。予測が外れ、結果的にはインデックス投資より運用成績が悪かった、というケースもあります。よって、アクティブ投資はハイリスク・ハイリターンな投資方法と言えます。
インデックス投資のメリット
インデックス投資の大きなメリットは、運用コストが低いことです。順を追って説明していきましょう。
市場に数多くある銘柄に広く分散投資するため、インデックス投資は個人では難しいです。そのため、一般的には投資信託などの商品を通じてインデックス投資をします。
投資信託などを買うことで、投資家は投資会社に資金を預けることができます。投資会社は、大勢の投資家から集めた大規模な資金を運用できるので、幅広い銘柄に分散投資するインデックス投資が可能になるのです。
投資家は投資会社に運用を任せるため、手数料を負担します。ですが、インデックス投資の場合、各種手数料がかなり安く設定されています。そのため、低コストで運用できるメリットがあるのです。
なぜ手数料が安いのかというと、インデックス投資は投資会社にとっても手間があまりかからないからです。株価指数などに組み込まれている銘柄を買い付ければ良いので、銘柄分析などの労力がかからないのですね。
以上の理由で、インデックス投資は低コストで運用することができます。手数料などコストの負担は投資家の利益を削ってしまうので、安いのはありがたいですよね。
インデックス投資のデメリット
インデックス投資のデメリットは、大きな利益は期待しにくい点です。あくまでも市場平均と同じくらいのリターンを目指す投資方法なので、大きく儲けるには向いていないのです。
具体的には、国内の商品なら年率1〜3%の利回りで見ておくと良いでしょう。米国の株式によるインデックス投資なら、3〜5%くらい期待できるかもしれません。
株式や不動産といった投資方法なら、もっと高い利回りを期待することもできます。投資の上級者になってくると、投資会社に任せたインデックス投資よりも、自分で銘柄を選ぶアクティブ投資のスタイルの方が良い、と考える人もいます。
リスクを低く抑えているため、リターンも小さくなってしまうのがインデックス投資のデメリットです。とはいえ、銀行預金よりはずっと高い利回りが期待できるので、初心者にはとてもおすすめの投資方法です。
インデックス投資の手法
インデックス投資は、大量の銘柄に少額ずつ分散投資するため、個人でやるのは難しいです。かなりの大金を持っていないと不可能です。また、銘柄の管理も大変になってしまいます。
そこで活用したいのが、投資信託やETFです。個人でも簡単にインデックス投資ができる商品なので、ぜひ活用していきましょう。
インデックス型投資信託
投資信託は、インデックス投資をするための第一候補になります。上述したとおり、投資会社が投資家のお金を運用してくれる商品です。
投資信託には、インデックス型とアクティブ型の2種類があります。インデックス投資をしたいなら、インデックス型を選びましょう。
インデックス型投資信託のメリットは、少額から投資できることです。インターネット証券会社なら、100円から投資できるサービスが出てきています。初心者が投資を少し試してみるのにもぴったりです。
ETF
ETFは「上場投資信託」のことで、投資信託の一種です。上場しているかどうかが、上述した投資信託とは異なります。
ETFは、株式などと同様に、証券取引所で売買されます。したがって、投資信託よりも注文方法が少し難しいのがデメリットです。
しかし、投資信託よりも手数料などが低めに設定されている傾向があります。その分、投資家が手に入れられる利回りが高くなるので、投資に慣れてきた人は投資信託からETFに移るケースが多いです。
米国ETF
さらに、アメリカの証券取引所に上場しているETFを買う選択肢もあります。一部のインターネット証券会社を中心に、アメリカのETFも買えるようになってきました。
米国ETFのメリットは、国内の投資信託やETFよりも低コストな場合が多いです。なぜかというと、海外を含むインデックス投資の場合、日本の投資会社が米国ETFを買っているだけ、というパターンが多いからです。
つまり日本で投資信託に支払うコストは、日本の投資会社と、彼らの投資先である米国ETFのコスト負担となる場合があるのです。米国ETFを直接買い付ければ、日本の投資会社にコストを支払わなくて済むので、節約ができますよね。
そのため、投資に慣れてくると米国ETFに移行する人も多いです。海外の商品を買うことになるので、購入時の手数料が高めなのですが、最近は手数料の引き下げ競争が起きてそこまで気にならなくなってきています。銘柄や金額によっては、購入時手数料が無料となる場合もあります。
インデックス投資と節税
インデックス投資を始めるなら、「つみたてNISA」も活用したいところ。これは投資の利益にかかる税金を節約できる制度なので、投資をするなら使ったほうがお得です。
つみたてNISAとは、年間40万円以下の投資で得られた利益が非課税となる制度です。通常は利益の約20%が所得税・住民税として徴収されるのですが、つみたてNISAなら課税されません。
つみたてNISAは、最大20年間使える制度です。投資額は年間40万円以下なので、月平均3万円ちょっとです。初心者の方にとっては、十分な枠ではないでしょうか?
つみたてNISAは投資できる商品が金融庁によって決められています。ですが、メジャーなインデックス型投資信託は網羅されているので、商品選びで不自由を感じることもありません。
インデックス投資をするなら、つみたてNISAを使っていきたいですね。
投資信託を買うなら節税しながら利益を増やそう
インデックス投資について解説してきました。
幅広い銘柄に分散投資するため、大きな利益も期待しにくいですが、大損するリスクも低い投資方法です。
投資信託を買う場合は、つみたてNISAを活用するのがおすすめです。節税もして利益を増やしていきましょう。