勝率が約80%と高くて人気がある投資方法に「IPO投資」があります。やり方は簡単なので、初心者にもおすすめです。
しかし、抽選になかなか当たらないなどのデメリットがあるのも確かです。
この記事ではIPO投資について解説します。
勝率が高い投資方法を探している方は試してみてはいかがでしょうか。
この記事の目次
IPO投資とは?
IPOとは、未上場の企業が新たに証券取引所に上場することで、そのような企業の株式は「IPO株(新規公開株)」と呼ばれています。IPO投資とは、IPO株に投資をすることです。
IPO投資で儲ける方法
IPO株は、これから説明する方法で売買すると、高い確率で儲けることができます。そのため、非常に人気が高い投資方法なのです。
まずIPO株を買うには、上場する前に証券会社を通して購入する必要があります。申し込みして抽選に当たると買えるのですが、このときの価格(公開価格)は安めに設定されていることが多いのです。つまり、上場する前に安くIPO株を買うことができます。
いざ上場すると、最初の約定価格(初値)は公開価格より高いことが多くなります。そのため、IPO株を持っている投資家は、初値で売却する注文を入れておくのです。約定すれば、初値と公開価格との差が利益になります。
しかもIPO株の初値は、公開価格の1.5〜3倍の価格をつけることも多いのです。初値で売却するだけで、お金を一気に1.5〜3倍にも増やせる可能性があります。
つまり、IPO投資は高い確率で利益が出て、しかも大きな利益が狙える投資方法で、とても人気があります。
IPO投資は株の初心者におすすめ!
IPO投資は、株の初心者でも簡単にできるので、取り組まないと損と言えます。なぜ初心者でもできるかというと、以下の2点のメリットがあるためです。それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 勝率は約80%
2. トレードスキルが不要
勝率は約80%
IPO投資は、公募価格で買って初値で売るのが一般的です。過去のIPOを遡って調べると、初値が公募価格を上回ったのは少なめに見積もっても約80%です。そのため、80%程度の高い確率で儲けられる投資方法、となります。
一般的な株式投資だと、株価は上がるか下がるかの二択なので、ランダムにエントリーする場合、理論的な勝率は50%です。トレーダーはチャート分析や企業の財務分析などのスキルを磨いて勝率を高めるのですが、それでも60%から70%程度まで高められれば、かなりの凄腕トレーダーと言えます。
これを踏まえると、IPO投資の勝率が約80%であることの凄さが伝わるのではないでしょうか。次の項目で説明するように、IPO投資にはトレードスキルが不要なので、初心者でも勝率80%が実現できる投資方法です。そのため、初心者にもおすすめの手法として紹介しました。
トレードスキルが不要
IPO投資には、これといったトレードスキルが不要です。証券会社の募集に期限内に申し込み、入金を済ませ、抽選に当たることを祈るだけだからです。抽選に当たってIPO株が手に入った後も、初値で売却する注文を上場するまでに入れておけば良いだけなので、特別なスキルは不要です。
一般的な株式投資だと、チャートをよく見てチャンスが来たらエントリーするなど、ある程度のトレードスキルが必要です。経験と慣れも必要になるので、”初心者でも簡単な手法”とは言えません。
これに比べると、IPO投資は簡単な手続きだけで構成されているので、初心者から上級者まで誰でも取り組むことができます。手法が簡単なので、初心者にもとてもおすすめなのです。
IPO投資のデメリット
メリットばかりのように感じられるIPO投資ですが、デメリットも存在します。メリットの方が大きく感じられる方が多いとは思いますし、IPO投資をやめる理由としては弱いですが、デメリットも理解してIPO投資に取り組みましょう。
IPO投資には、主に以下の2つのデメリットがあります。
1. 抽選に当たらない
2. 資金が拘束される
抽選に当たらない
IPO投資の大きなデメリットが、抽選に参加する人数が多すぎて、なかなか当たらないことです。簡単で勝率が約80%と高いので、大勢のトレーダーがIPO株を狙っており、倍率が高くなっているのです。
ただし証券会社の中には、落選をたくさん経験した人ほど当たりやすくなる仕組みを導入している会社もあります。例えばSBI証券では、IPO株に落選するとIPOポイントが1ポイント貰えます。IPOポイントを貯めれば貯めるほど、IPOの抽選に当たりやすくなるのです。このような証券会社を使えば、いつかは当選するという希望が持てますよね。
ほとんど落選してIPO株すら手に入らないのが、IPO投資のデメリットです。だからといって諦めたらチャンスは絶対にやって来ないので、何回も申し込みをすることが重要です。
資金が拘束される
IPO投資を行うと、証券会社によっては長期間資金が拘束されるので、その間は他の投資がしにくくなってしまうデメリットがあります。
例えば、IPOの申し込みをする段階で、IPO株を購入するための資金が拘束される証券会社があります。抽選に当たってすらいないのに、IPO用の資金がロックされてしまい、他の投資に使えるお金が少なくなってしまいます。
また、ある証券会社では抽選に当たってから資金が拘束されます。当選から上場までは時間があるので、他の投資に使えるお金がが少なくなって資金効率は悪くなってしまいます。
このように、IPO株用の資金を証券会社が拘束することがあります。これもIPO投資のデメリットと言えるでしょう。
IPO投資のリスク
簡単で勝率が高いのがIPO投資の良いところですが、リスクが無いわけではありません。投資である以上、元本割れするリスクは存在します。主に以下の2つのリスクがあるので、理解してからIPO投資を始めましょう。
1. 公募割れのリスク
2. 上場後の荒い値動きで損失を出すリスク
公募割れのリスク
IPO株の初値が公募価格を下回ることを「公募割れ」と言います。先ほど約80%のIPO株は初値が公募価格を上回っていると説明しましたが、逆に言えば約20%は公募割れを起こしているのです。
すなわち、5回に4回は成功するけど、1回は失敗するリスクがあります。IPO株の抽選に当たってようやく手に入れた株が、その1回に当たって公募割れとなってしまったら、大きなショックがあると思います。
勝率が高いIPO投資といえど、損失を出す確率がゼロなわけではありません。この点を理解した上で、IPO投資も余剰資金で行いましょう。
上場後の荒い値動きで損失を出すリスク
一般的にIPO投資と言うと、初値で売却することを指します。しかし、初値で売却しなければならないというルールは無いので、そのまま保有し続けても構いません。初値より値上がりしたところで売却できれば、より大きな利益を出すことができます。
そのため、あえてIPO株を保有したままにする投資方法があります。しかし、上場直後は値動きが荒くなりやすく、銘柄によっては急激に値下がりすることもあります。後で「初値で売っておけば良かった…」と思っても、時すでに遅し。初値に戻るまで数年かかる、ということもあり得ます。
IPO株は上場後にも株価が上がるとは限りません。基本的には初値で売るのが、成功確率が高いと考えられます。
IPO投資は多くのトレーダーが狙う人気の投資方法
IPO投資について解説してきました。
IPO投資は簡単で勝率が高いため、株初心者にもおすすめです。しかし、その高い人気から非常に多くのトレーダーが狙っているため、抽選に当たりにくいというデメリットもあります。
とはいえ、(投資ですからリスクはゼロではありませんが)、勝率が約80%となれば、ぜひ挑戦してみたいもの。
いつかは当たると信じて、落選した人が優遇される証券会社を使いながら、根気よく申し込みを続けてみてはいかがでしょうか。