投資信託は運用の専門家であるファンドマネージャーが、投資家に代わって運用をしてくれるので、数ある金融商品の中でも初心者に向いている金融商品だといわれています。
しかし、投資信託の中にもリスクの高い投資信託はあることをみなさんご存知でしょうか?
そこで今回はリスクの高い投資信託について説明します。
この記事の目次
投資信託は運用の中身によってリスクは変わる
投資信託には様々な種類があります。
株式に投資されている投資信託もあれば、債券中心に運用されている投資信託もあり、運用の中身は様々です。
また株式や債券・不動産など様々な投資対象に分散して投資されているバランスファンドと呼ばれるものもありますし、ETFも投資信託の1つです。
様々な資産に投資されている商品がある事は、投資信託の大きな特徴です。当然ながら投資されている中身によって投資信託のリスクは大きく異なります。
一般的に株式に投資されている投資信託は価格の変動が大きいです。
もちろん株式に投資されている投資信託はリスクが高い分、大きなリターンを取れる可能性もあります。ですから、債券型の投資信託やバランス型の投資信託に比べると値動きが激しいことをしっかり理解して投資しないと、思いもよらない損失を被ってしまう可能性があります。
投資信託を購入する際は、投資信託の中身によってリスクが異なることをまずはしっかり理解するようにしましょう。
先進国より新興国の方がリスクが高い
また投資信託は投資されている国によってもリスクは変わります。
一般的にはアメリカやヨーロッパなどの先進国に投資されているファンドは、トルコやメキシコなどの新興国に投資されているファンドよりも安定感が高いです。
新興国は先進国に比べて通貨の流通量も少ないですし、経済・金融が安定していないので値動きが激しくなる傾向にあります。
また新興国は先進国に比べて投資に関する情報も少ないのですし、手数料も高い傾向にあります。新興国に投資する際は、十分注意してから購入するようにしましょう。
通貨選択型投資信託は非常にリスクが高い
一時期、通貨選択型投資信託はものすごく流行りました。
通貨選択型投資信託とは、どのような商品かというと、ブラジルレアルやオーストラリアドルのように値動きの激しい通貨でアメリカの債券に投資するような投資信託のことをいいます。
うまく上昇すればブラジルレアルやオーストラリアドルの高い金利、プラスアメリカの債券の上昇益をとることが可能です。
高い分配金が出ることも特徴で、今から10年ほど前大流行しました。中にはローンを借りて購入する人もいたほどです。投資信託の販売額ランキングの上位は、ほとんど通貨選択型ファンドであった時代もありました。
通貨選択型投資信託は、うまく上昇すればそれは大きなメリットになりますが下落した時は悲惨です。
通常の投資信託よりも下落のスピードは速くなってしまいますので、現在多くの通貨選択型投資信託の基準価格は5,000円を切っています。
高い分配金は確かに魅力的ではありますが、その反面リスクはものすごく高いということをしっかり理解する必要があります。
ブルベアファンドもリスクが高い
最近非常に人気の高いブルベアファンドもリスクが高い投資信託です。
代表的なブルベアファンドは日経平均株価に連動するタイプの商品になります。
一般的な日経平均株価に連動するインデックスファンドと違って、ブルベアファンドは日経平均株価の値動きの2倍以上基準価額が動きます。
ブルベアファンドも、うまく予想通り日経平均株価が動いてくれれば良いですが、予想の逆に動いてしまうと損失はとても大きくなってしまうのです。
ただブルベアファンドの場合は、FXや株式の信用取引と違って追証が発生する可能性がないので、そこは安心といえます。しかし、損切りのタイミングを間違えると長い間塩漬けになってしまう可能性があり、含み損も極めて大きなものになってしまう可能性があります。
プロにおまかせしていれば比較的あんぜんな運用ができる印象の投資信託ですが、それぞれの特徴を理解し、リスクの高さに注目して購入することが重要です。
こちらもチェック!⇒投資信託の「基準価額」は 高い方がいいのか?
投資信託は手数料にも注意する必要がある
投資信託はリスクだけではなく手数料にも注意する必要があります。
まったく同じ投資信託でも、購入する証券会社や銀行によって手数料は大きく異なるのです。
購入時手数料
一般的に対面型の証券会社や銀行で購入する投資信託の手数料は高い傾向にあります。
一方ネット証券等の非対面型の場合は購入時手数料は安いことが多いのです。
非対面型だとサービス内容が劣ってしまうのではないかと思われるかもしれませんが、最近のネット証券はチャットなどで運用相談ができる会社も多いです。
このように購入する金融機関によって購入時手数料は変わってきますので、購入を検討している投資信託についてはしっかりインターネットのサイトで確認するようにしましょう。
ネット証券の口座は簡単に開設することができますので、とりあえず開設しておくとよいでしょう。
信託報酬
また、購入時手数料だけでなく信託報酬にも注意する必要があります。
信託報酬とは投資信託を保有している間にかかるランニングコストのことです。
信託報酬は購入する金融機関によって違いはありませんが、投資信託の中身によって大きく異なります。
一般的に、先進国に投資されているファンドよりも新興国に投資されているファンドの方が信託報酬は高いです。
またインデックスファンドのようなシンプルな商品よりも、複雑な通貨選択型投資信託のようなファンドの信託報酬は高い傾向にあります。
投資信託は長期で保有する商品になりますので、信託報酬の違いは投資成果に大きな影響を与えることをしっかり理解するようにしましょう。
投資信託おすすめの勉強法
投資信託は10,000以上種類があり自分で選ぶことが難しい商品でもあります。
もちろん証券会社や銀行に相談に行けば親切に教えてくれるとは思いますが、その商品が自分に合っているとは限りません。やはり人まかせではなく自分自身がしっかり投資信託に関する知識をつける必要があります。
投資信託に関する知識の付け方はいろいろありますが、1番のおすすめはセミナーに参加することです。
本やインターネットで投資信託に関する知識を学ぶことができますが、やはりその時々に合った旬の商品というものがあります。
セミナーであれば最新の経済状況について確認することができますし、わかりやすく投資信託の仕組みについて教えてくれます。質疑応答や個人相談が無料でできるセミナーもあるので、どんどん活用しましょう。
リスクを理解して自分に合う商品を選ぼう
今回は投資信託のリスクについて説明しました。投資信託は商品によってリスクは大きく変わってきます。
株式型の投資信託は一般的にリスクが高くなりますし、新興国に投資されている投資信託もリスクは高いです。また通貨選択型投資信託やブルベア型の投資信託も、リスクが高い投資信託になります。
投資に関するリスクをしっかり理解して、自分に合った投資信託を選ぶようにしましょう。