四季報とは、東洋経済新聞社が年に4回発行している上場企業の会社情報がまとめられている本です。
会社四季報には、企業業績や株価推移など株式投資を行うにあたって必要な情報がまとめられています。
以前は、本でしか見ることができませんでしたが最近はインターネットでも四季報を見ることができます。
四季報は、株式投資をするにあたって必須の書籍ということができますが、株式投資初心者の中には、四季報の読み方が分からない方も多いと思います。
そこで今回は、四季報の読み方についてわかりやすく解説します。この記事を読めば、四季報をスラスラ読むことができるはずです。
是非四季報を株式投資に活かしてみましょう。
この記事の目次
四季報を無料で読む方法
この章では四季報を読む方法について説明します。四季報を読む方法は主に2つあります。
1つ目の四季報を読む方法は、本で読むことです。
2つ目の方法は四季報オンラインの有料会員になることです。
しかしどちらの方法もお金がかかってしまいます。 実は四季報を無料で読む方法があるのです。
それは以下証券会社の口座を開設することです。
- SMBC日興証券
- SBI証券
- 楽天証券
- マネックス証券
上記の証券会社は口座保有者は、 無料で四季報を見ることができます。 四季報を無料で読みたい方は是非上記の証券会社に口座を開設しましょう。
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四季報に書いてあること
この章では四季報に書いてあることについて説明します。四季報に書いてある主な事項は以下9つです。
①月足長期チャート
長期の株価のチャートのことです。 株価の大きな流れをつかむのに役に立ちます。チャートは株式投資を行うにあたって必須のツールですが、株式投資を行っている人は意外と短い期間のチャートばかり読み、長い期間のチャートを軽視されている人もいます。
四季報には長期のチャートがのっているので普段長期チャートを見ない方でも四季報を読むことによって長期チャートを自然と見ることができます。
➁株価指標
株価指標とは、現在の株価が割安か割高か、配当利回りはどのくらいかなどについて示してくれる数値になります。 株価指標は、 株式投資を行う上で非常に重要です。株価指標には様々なものがありますが四季報にのっている株価指標は最重要なものばかりです。
株式初心者の方は、まずは四季報にのっている株価指標について勉強するのも良いでしょう。
③最近の動向
最近の企業動向について説明している項目です。 企業の最新のトピックスについて簡潔にまとめられているので、株式投資家はもちろん経済全般の流れを知りたい方にも読みやすい項目になっています。
とりあえず、四季報にのっている最近の動向について知っておけば、対象企業の最近の大きな流れを掴むことができます。
④株主構成
株主構成は読んで字のごとくですが、企業の株式の構成を表すものになります。株主構成に関しては、あまり注目しない方もいますが、株式投資をするうえで非常に重要な要素です。
株主構成をみることによって安定株主が多いのかどうかが分かりますし、もしファンドが大株主の場合、利益を出すために様々な要求を企業に行って株価を乱高下させる可能性もあります。
株主構成についても、しっかり確認するようにしましょう。
⑤財務と財務指標
総資産や負債·自己資産·キャッシュフローについて記載されている項目です。企業の体力を見るのに非常に重要な項目です。
財務状況がしっかりしている会社であれば当面倒産する可能性は少ないですので多少株価が下がっていても安心して投資することができます。
また設備投資や新商品の開発などに力を入れる余力があると見ることもできます。
⑥資本に関する情報
資本の異動に関する情報が記載されています。資本の異動とは、株式分割や増資などを行って資本の異動があった時に記載される項目です。
⑦配当情報
いくら配当を払っているかを示すものになります。配当は高いほうが当然良いですが、財務状況と照らし合わせて配当を見ることが重要です。
財務状況が悪いのに配当をたくさん出している会社は株を買ってもらうために無理をしている可能性があるので要注意です。
また過去の配当状況を見ることによって株主還元に積極的な会社なのかどうかについても判断することができます。
日本の企業は、欧米の企業に比べて株主還元が少ないことが問題になっています。現在はひと昔前に比べると日本企業も株主還元に積極的な会社が多くなりましたが、配当は株主還元の最も分かりやすい項目になりますのでしっかりチェックするようにしましょう。
⑧企業業績
業績は、企業の経営状況を示します。 業績の良い会社の株は当然ですが買われやすい傾向にあります。
企業業績は、企業の今や今後を見るのに非常に重要な項目です。今後の業績予想ものっていますのでこちらもしっかりチェックするようにしましょう。
⑨四季報予想比較
四季報予想比較とは、四季報の前号と比べて営業利益が増えているか、 減っているかを示すものになります。
様々な企業の四季報予想を見てどの程度四季報の予想があたっているかを見るのも株式投資をする上で役にたつと思います。
四季報はここを見る!読み方の重要ポイント
前の章では四季報に記載されている情報について説明しました。株式投資を行うにあたってどの情報も重要ですが、株式投資家にとって特に重要な情報についてこの章で説明します。
まずは業績を確認!
なにはともあれ業績を確認することは非常に重要です。企業業績は今後の株価を占う上で最も重要な項目になるからです。四季報で確認することができる情報は以下の情報です。
- 売上高
- 営業利益
- 経常利益
- 純利益
- EPS(1株あたり純利益)
どれも重要な指標です。 ただ売上高や利益については理解されている方が多いと思うので、こちらではEPSについて説明します。
EPSとは
EPSとは、Earnings Per Share の略で1株あたり利益のことをいいます。EPSは1株あたりの当期純利益がどのくらいあるのかを示す指標です。
EPS の数値が高いとその企業の収益力は高いことになりますので株式投資を行う上で非常に重要な指標です。
EPS の計算方法は?
当期純利益とはご存じだと思いますが、 法人税などのコストを支払った後の企業の手元に残る純粋な利益のことです。
EPS が増加もしくは減少する場合は?
EPS が増加する場合は、 当期純利益が増える場合と発行済み株式総数が減少する場合です。当期純利益に関しては増やすしかありませんが、発行済み株式総数を減らすには、自社株買いや株式併合などが考えられます。
株式投資における EPS の活用方法
EPS は企業の収益率を見ることができる指標なので EPS が右肩上がりの会社は、 今後も株価上昇する可能性が高いといえます。
キャッシュフローが正常であるかどうか
キャッシュフローとは、企業のお金の流れのことをいいます。一見順調に見える会社でもキャッシュフローは火の車といった会社もあります。
キャッシュフローが悪化していると倒産のリスクも高まるのでキャッシュフローについてはしっかり確認するようにしましょう。
キャッシュフローの見方のポイントは営業キャッシュフローがプラスであるかどうかです。営業キャッシュフローがプラスであればその企業のキャッシュフローはとりあえず健全であるといえます。
効率よく利益を出しているか
企業は利益が出ていれば良いというわけではありません。持っている資産をうまく活用して効率的に利益を出しているかどうかも重要になります。
効率よく資産を使って利益をだしているかを判断するためには、ROEという指標を見ることが重要です。
ROEとは自己資本利益率のことをいいます。
ROEは以下の式でもとめることができます
このROEが15%を超えていれば、効率の良い利益の出し方をしている企業という風に見ることができます。
同業他社と比べる
四季報には上場されているすべての会社がのっています。せっかく会社四季報にはたくさんの会社がのっているので自分が投資する会社以外も見ることをおすすめします。
特に同業他社の状況を見比べることによって、投資を検討している会社の状況がより深く分かってきます。結果として投資する会社を変える判断にもなるかもしれません。
同業他社の状況についてはしっかり確認するようにしましょう。
関連会社の状況も見る
投資を検討している会社が大企業の場合、多くの関連会社も上場していると思います。
関連会社の業績も投資を検討している会社の業績に影響してくることが多いので関連会社の業績についてもしっかり確認するようにしましょう。
投資を検討している業界の動向の確認
四季報には業界ごとの現在の状況や今後の状況についてのっています。投資を検討している会社の業界の動向は非常に重要です。
業界の動向は非常に重要です。斜陽産業の場合、どんなにその会社の業績が良くても今後は業界全体の動きになってくる可能性は高いです。
1社の業績だけでなく業界全体の動向についてもしっかり確認するようにしましょう。
四季報は自分で見られるようになろう
今回は、会社四季報の読み方について説明しました。四季報には、株式投資をする上で有益な情報がたくさんのっています。初めて四季報をみると分厚い本で中々読むのは難しいと思うかもしれません。
しかし四季報は読み方を覚えれば非常に面白い本です。今回紹介したポイントをなんとなくでも良いので抑えてまずは四季報を読んでみましょう。
分からない項目があれば是非この記事で確認をしてまた四季報を読むという方法が最も早く四季報を活用する方法であると思います。