投資に興味があっても、失敗してお金を失うのが怖くて実際に行動に移せない方が多くいます。
そんな方におすすめしたいのが、低リスクな投資方法”社債”です。
社債はローリスク・ローリターンで、失敗や大損をしにくい商品なので、投資初心者にうってつけです。
「社債」にはさまざまな種類がありますが、この記事では、個人でも購入しやすい「普通社債」である「個人向け社債」を前提に解説していきます。
投資に二の足を踏んでいる方は、社債投資が自分に最適な方法か社債についての理解を深めて下さい。
この記事の目次
社債とは
郵送調査の回答者は、インターネット調査の回答者に比べ、投資をしない理由として、「リスクを取れないから」、「預金の方が安心だから」を挙げる人の割合が高い。
参考:金融庁『リスク性金融商品販売にかかる顧客意識調査について〜Ⅱ.6.投資意欲に関する質問〜』より
社債とは、企業が資金調達するために発行する証券のことです。投資家が社債を購入すると、企業はその資金を調達して事業に活用できるようになります。
社債には満期が決められているので、満期が来たら企業は投資家に元本を返済する必要があります。満期までの間、投資家は定期的に利息をもらうことができるので、利息が投資による利益となります。企業が返済義務を負う証券のため、低リスクな投資が可能です。
なお、企業の著しい業績悪化や倒産などにより、返済できなくなる可能性はゼロではありません。元本割れするケースは少ないのですが、少ないながらもリスクはあることを覚えておきましょう。
株式との違い
同じく企業が資金調達のために発行する証券に、「株式」もあります。企業が発行する証券であることは社債も株式も共通ですが、満期があるかどうかが異なります。
社債には満期がありますが、株式には満期がありません。株式は株主が売却するまで現金化することができないのです。
ただし、株式は社債よりも利回りが高い傾向があるなどのメリットもあります。企業の返済義務が無いため社債よりもリスクは高いのですが、社債よりもハイリスク・ハイリターンな投資が可能です。
社債の魅力
社債に投資すると以下の3つのメリットがあるので、詳しく解説していきます。
1. 失敗するリスクが低い
2. 資金の計画を立てやすい
3. 途中で売却することも可能
失敗するリスクが低い
社債への投資は失敗するリスクが低いので、初心者でも取り組みやすいメリットがあります。社債は企業が元本を返済する義務を負うため、株式のように自分で売買する必要がある商品に比べて失敗しにくいのです。
株式の場合、安く買って高く売ることで儲けるのが基本方針になりますが、初心者にはこれが意外と難しい。株式を買った後に値下がりしてしまい、損失が出ることもあるからです。
したがって、社債は株式よりも低リスクで運用できる商品です。
特に投資初心者でトレードの腕前に自信が無い方には、株式よりも社債をおすすめします。
資金の計画を立てやすい
社債は満期が決まっており、利息の入金時期も決まっているので、計画を立てやすいメリットがあります。今は使っていないものの、将来的には必要になるお金の投資がしやすいからです。
例えば2年後に子どもが高校に入学するので、入学金などの費用を貯めている場合を考えてみましょう。高校入学前までに元本が返済されるスケジュールの社債なら、資金を投資して少し増やすことも可能です。
満期や利息のスケジュールが決まっているので、「今は使わないけど、将来的には必要なお金」の運用ができます。
途中で売却することも可能
社債は満期まで保有する方が多いですが、途中で売却することも可能です。売却時に価格が上がっていることもあり、その場合は購入価格との差が利益となります。
社債は極端な値上がりはあまり期待できない商品ですが、途中で売却できることは投資家にとって安心感につながります。
投資を始めた後に急にお金が必要になった場合でも、売却して現金化すれば良いのです。
リスクがない積み立てをしたいなら債権がおすすめです。
ある意味リスクなのが決められた期間返ってきませんし、インフレに弱いという特徴もあります。
しかし、元本はしっかり保証されるのでリスク低い投資をしたいなら債権(国債、社債)です。#投資#債権
— ユウキ@ブロガー、WEBライター、読書家 (@kagura_tripblog) October 23, 2020
社債に投資する時の注意点
次に、社債に投資する前に知っておきたい注意点について解説していきます。以下の3点がデメリットです。
1. リターンは株式より低い
2. 価格変動リスクがある
3. 信用リスクがある
リターンは株式より低い
社債のリターンは株式よりも低くなる傾向があります。
投資におけるリスクとリターンは比例するため、社債は低リスクな分、利回りも低めです。株式はリスクは高めですが、その分大きな利回りを狙うことができます。
社債は満期に元本が返済されるメリットがあるのですが、長期投資が前提で元本の返済にあまり魅力が無いと感じる場合は、株式への投資を検討しましょう。
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価格変動リスクがある
社債にも価格変動リスクがあります。金利の変動によって社債の価格は変動してしまうからです。
市場の金利が高くなると、社債の価格は下がってしまいます。そのため、中途売却するときに価格が下がっており、損失が出てしまうこともあります。
反対に金利が下がれば社債の価格は上がるので、中途売却によって利益を得ることも可能です。
ただし、満期まで保有する前提で社債を保有するのであれば、運用中の価格変動は気にする必要がありません。中途売却を考えている方は、価格変動リスクがあることも覚えておきましょう。
信用リスクがある
信用リスクとは、企業が満期に元本を返済できなくなったり利息の支払いができなくなったりするリスクのことです。社債は企業が元本返済の義務を負いますが、著しい業績悪化や倒産などがあってお金が無くなった場合、元本の返済や利息の支払いができなくなる可能性があります。
信用リスクの大小は、企業によって異なります。財務体質が良好な企業ほど信用リスクが小さく、元本の返済や利息の支払いが滞りにくいです。
企業の信用リスクを判断する参考になるのが、第三者の格付け機関がつける「格付け」です。高い格付けを獲得している企業ほど、一般的には信用度が高いと言えます。
ただし、信用リスクが低い企業の社債ほど利回りも低い傾向にあります。リスクが低くなるほど利回りも低くなることは理解しておきましょう。
社債を買う方法
参考:大和証券『円建債券』
個人で投資できる「個人向け社債」は、証券会社で申し込みの募集がかけられるので、証券会社を通じて購入の申し込みを行います。
ただし、社債の発行量には限りがあります。発行量に対して申し込みの量の方が多い場合、抽選が行われるため、抽選に漏れて購入できないこともあります。
また、すべての証券会社が同じ企業の社債を取り扱っているわけではありません。つまり、A企業の社債についてB証券会社では取り扱っているのに、C証券会社では取り扱っていない、ということもあるのです。
「A社の社債に投資したい」と思っている方がC証券の口座しか持っておらず、B証券の口座を持っていなかったら、抽選に申し込むことすらできません。社債に投資をしたいなら、いくつかの証券会社で口座を開設しておくのがおすすめです。
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社債に関する詐欺被害から身を守るために、金融庁が掲載している「社債に関する相談等」も一読しておきましょう。
投資に恐怖心があるなら社債から始める
社債について解説してきました。株式と違って満期がある商品で、低リスクなため初心者でも投資しやすい商品です。ただし、低リスクな分、利回りも低いことをよく理解して投資してください。
好条件な社債は人気が高く、すぐに完売してしまうことも。早めに申し込むことが重要なので、発行情報をまめにチェックしておきましょう。社債の発行情報は証券会社のウェブサイトで確認することができます。
将来の人生プランを見据えた資産管理方法や資産運用方法は、マネーセミナーを活用しましょう。個別相談が無料で受けられるものもあります。自身の生活スタイルや性格に合った投資方法を見つけることが資産を増やしていく第一歩となります。